少女時代(ソニョシデ、SNSD)の経済効果

少女時代はアルバム/シングル/DVDやコンサートなどの音楽活動による売上だけでなく、 テレビ番組出演、コマーシャル等の幅広い活動による売上により、所属会社「SMエンターテイメント」 の収益に多大な貢献をしています。

デビューして4年目の2010年には韓国ゴールデンディスク賞の大賞を2年連続で受賞するトップ歌手になっており、 2010年のCD・DVD販売、テレビ出演、広告出演等による売上は、韓国内だけでも100億ウォン(約7億円)を上回っています。
更に、この年には日本デビューを果たし、日本国内でのCD・DVD売上は2010年下半期だけで約9億円もあり、 これらを合わせると2010年の売上は約16億円以上になります。 SMエンターテイメントの2010年売上は約60億円なので、少女時代の貢献、効果が大きいことが分かります。

また、K-POPを海外に普及されることや、自国を海外にアピールすることにも大きな貢献をしています。 2011年には「2010-2012韓国訪問の年」の広報大使に任命され、人気俳優のペ・ヨンジュンやフィギュアスケートのキム・ヨナ選手と共に、 自国の観光事業拡大のために活動しています。

以下では、少女時代の活躍が所属事務所や自国にどのような経済効果をもたらしているかについて紹介します。


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少女時代はパワーセレブリティー

韓国の経済月刊誌「フォーブスコリア」が創立8周年を記念して実施した2010年の「韓国のパワーセレブリティー40」 (2011年3月号に掲載)では少女時代が総合1位に選ばれました。 2位はサッカー選手のパク・チソン、3位はフィギュアスケート選手のキム・ヨナです。
少女時代は、記事掲載数、テレビ広告、インターネット検索など調査主要基準ですべて3位以内に入る圧倒的なパワーを見せました。
参考記事はこちらです。

2年前にも創立6周年を記念して実施されましたが、その時は1位がキム・ヨナ、2位がビッグバン、 3位がK-POPガールズグループのワンダーガールズ、4位が女性歌手のイ・ヒョリで、 少女時代は5位でした(Geeのヒットなどで)。
2年の間に韓国を代表するセレブ(著名人)に駆け上がったわけです。

また、2011年の「韓国のパワーセレブリティー40」(2012年3月号に掲載)でも少女時代が総合1位に選ばれ、 2年連続で韓国を代表するセレブとして認められています。
参考記事はこちらです。


韓国の時事週刊誌「時事ジャーナル」が実施した「2012誰が韓国を動かすか」の調査結果が2012年8月12日に公開されましたが、 最も影響力のある人物調査では、芸能部門で少女時代が2年連続で第1位に選ばれています。
2009年と2010年の調査では第6位でしたが、少女時代の存在が大きく飛躍していることが分かります。
この調査は行政官僚・教授・ジャーナリスト・法曹・政治家・経済人など10分野の専門家が各分野別に100人ずつ参加して行われました。


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少女時代の売上(韓国)

韓国ではCDシングルがないため、CDアルバムの売上をいかに上げるかが大事なことになります。
少女時代はフルアムバムを2枚、ミニアルバムを3枚リリースしており、それらの売上枚数はすべて10万枚を超えています。 (3rdフルアルバム『The Boys』は除く)

 1stフルアルバム『少女時代』(2007年11月1日発売):12万枚以上
 2ndフルアルバム『Oh!』(2010年1月28日発売):20万枚以上
 1stミニ『Gee』(2009年1月28日発売):16万枚以上
 2ndミニ『Genie』(2009年6月29日発売):15万枚以上
 3rdミニ『Hoot』(2010年10月27日発売):12万枚以上

2010年については、少女時代の韓国内での売上は、CDアルバムだけでなく、DVD販売、テレビ出演、 広告出演等も合わせると100億ウォン(約7億円)を上回っています。

<参考>
少女時代の日本での1stフルアルバム『GIRLS'GENERATION』(2011年6月1日発売)は売上枚数が60万枚以上であり、 音楽市場規模が大きい日本の方がアルバム枚数が多く売れます。 また、日本のアルバムの価格は通常、韓国の2倍くらいであり、更に付属のグッズを加えると3倍以上の価格で売れます。 従って、韓国でのアルバム収入よりも日本の方がはるかに大きくなるため、 K-POPアーティストが日本に進出する大きな要因となってます。


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少女時代の売上(日本)

2010年
2010年9月8日に発売された少女時代の日本デビュー曲「Genie」は、オリコンのシングル週間チャートでは第4位でした。
しかし、続いて10月20日に発売された「Gee」は、発売1週間で約6万6千枚を売り上げ、アジア女性グループ(日本を除く) としては初めてシングル週間チャートのベスト3に入りました。 そして、11月にはK-POPガールズグループとしては初のオリコンシングルデイリーチャートの第1位になっています。
これらの大ヒットにより、2010年日本レコード大賞の新人賞を受賞しています。

また、日本デビューに合わせて8月11日に発売されたDVD『少女時代到来〜来日記念盤〜New Biginning of Girls'Generation』 は10万枚以上を売り上げています。

2011年
2011年6月1日に日本初のオリジナルアルバム『GIRLS'GENERATION』をリリースしましたが、 初週で23万2000枚を売り上げてオリコン週間アルバムランキングの第1位に入り、 海外アーティストのデビューアルバムとしては過去最高の初週売上枚数を記録しました。
その後も売上を伸ばし、年内の売上枚数は約70万枚近くにもなっています。

日本のオリコンランキングが発表した『2011年のオリコン上半期決算』によると、少女時代はシングル/アルバム、 DVDなどの販売量を合算したランキングで第5位に入っており、 合計80万9000枚をセールスして、26億円(約347億ウォン)の売り上げを記録し、K-POPアーティストの中では第1位となっています。
なお、日本のアーティストも含めた全体での第1位はAKB48で、377万枚をセールスして66億円を売り上げています。 第2位以下は、嵐(174万枚)、EXILE(100万枚)、安室奈美恵(63万枚)などとなっています。

また、2011年5月31日から7月18日まで全国6都市で計14回開催されたアリーナツアーでは約14万人の観客を動員して、 人気の高さを証明しました。
ツアーコンサート観覧料はチケット1枚当たり9300円(18日基準韓貨約12万4500ウォン)であり、 チケット収入(輸入勘算)だけで約187億ウォン(約14億円)となります。 これに記念品販売まで追加すると、今回のツアーを通じて約200億ウォン(約15億円)に達する売り上げを記録した事になります。


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所属事務所に対する経済効果

少女時代が所属している事務所「株式会社SMエンターテイメント」は1995年に設立された韓国最大手の芸能事務所・レコード会社であり、 売上を毎年伸ばしてきています。
2010年の売上は約864億ウォン(約60億円)であり、第2位のYGエンターテイメント(約448億ウォン)、 第3位のJYPエンターテイメント(約217億ウォン)を大きく引き離しています。

このような成長を支えているのが所属している歌手(グループ)の活躍であり、その代表的なグループが少女時代や、 スーパージュニア、東方神起などです。
自国内だけでなく海外でも人気が高く、海外でのロイヤルティー収入がSMエンターテイメントの収益向上に大きく貢献しています。 その結果、2010年には国内の売上よりも海外での売上の方が上回っており、約60%を占めるようになっています。

また、K-POPを牽引している少女時代などの活躍はSMエンターテイメントの株価にも反映されており、 2011年には株価が前年の2倍以上に上昇し、筆頭株主であるイ・スマン会長(約24%を保有)は9月に発表された芸能人株式富豪の第1位になっています。

注目
金融監督院が発表したSMエンターテイメントの投資マニュアル公示資料によると、 少女時代の売上は、
 2009年:170億3百万ウォン
 2010年:300億4千4百万ウォン
 2011年第3四半期まで:217億3千7百万ウォン
となっています。
2011年第3四半期までの合計は688億1千1百万ウォンとなり、第4四半期まで含めると3年間で700億ウォンは軽く越えると見られています。
この売上高は、同じ事務所に所属しているスーパージュニア、東方神起、シャイニー、 f(x)を含めた上位5グループの3年間の総売上高1619億5千4百万ウォンのうち42%に相当しますので少女時代の貢献度が非常に大きいことが分かります。
なお、日本の活動も含めると1000億ウォン前後と推定され、更に貢献度は大きくなります。

(韓国「毎日経済スタートゥデイ」 の2012年3月17付記事より)

SMエンターテイメントの詳細については、「所属事務所」のページをご覧ください。


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自国に対する経済効果

少女時代は韓国では最も人気があるガールズグループであり、 アジア諸国でもアジアNo1のガールズグループとして認識されています。
海外で認められることは、少女時代を通じてK-POP(韓流)が人気を集めることにもつながり、 更に、韓国の文化や産業なども知られるようになりますので、観光事業や輸出産業を推進している韓国にとっては大いにプラスになります。

2011年には少女時代の活躍が考慮されて「2010-2012韓国訪問の年」の広報大使に委嘱され、 韓国を代表する人気俳優のペ・ユンジュンやフィギュアスケートのキム・ヨナ選手らと共に観光事業拡大のための活動を行なっています。

「2010-2012韓国訪問の年」広報大使委嘱式
(2011年8月19日 ソウルのロッテホテル)

「2010-2012韓国訪問の年」広報大使の委嘱式